銀杏が臭い原因と理由は?匂いの成分や臭みを消す方法
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茶碗蒸しには欠かせない食材の一つと言えば銀杏。
言い方は失礼ですけど、臭いですよね。
熟れて落ちた銀杏を踏んづけて、匂いに悩まされた経験を持つ人は少なくないのではないでしょうか。
あの強烈な匂いの原因となる成分は、一体何なんでしょうね…
そこで、銀杏が臭い原因や理由と、臭みを消す方法についてご紹介します。
銀杏が臭い原因
銀杏が臭い原因は、やわらかい外皮種の部分の汁です。
この汁に含まれている以下の2つの成分が、思わず鼻をつまみたくなるほどの悪臭のもととなっています。
- 酪酸(らくさん)
- ヘプタン酸
どちらも油状の液体で、腐敗したような独特の嫌な匂いを発します。
酪酸の方は、人間の足の悪臭の原因とも言われていて、私たち人間だけでなくサルやネズミなどの哺乳類全般に嫌われる臭いとされています。
あの独特な匂いを嗅いで、イチョウの存在を察知するということもありますよね。
銀杏が臭い理由
銀杏が臭いのはズバリ、外敵に食べられないようにするためです。
銀杏はタンパク質やビタミンを多く含み、栄養価が高い食材です。栄養価が高いということは、それを食べようとする動物も当然多くなります。
しかし、銀杏自体も子孫を残さなければいけません。食べられないようにするため、防衛本能で臭くなったと考えられています。異臭を放つことで、動物から身を守っているというわけですね。
イチョウの木が街路樹に使われる理由
銀杏が臭いのが分かっているであれば、「なぜイチョウの木が街路樹として人気なのか」ということになりますよね。
その理由は、大気汚染に強く、燃えにくくて寒さにも強い木だからです。街路樹の役割を果たす木として、イチョウの木は優秀なんです。
街路樹の役割
- 車の排気ガスを吸収し、大気汚染を防止する。
- 日差しを遮り、路面の温度上昇を抑える。
- 防火、防風、防雪。 など
近年では、イチョウの木を街路樹に使う場合は、雄株を選んでいると言われています。イチョウの木はオスとメスに分けられるのですが、強烈な臭いを放つ銀杏の実をつけるのは雌株だけなのです。
イチョウの木はすべて臭いものだと思っていましたが、実際はそうではないのですね。街路樹に人気なのは、臭くて虫が近寄らないことよりも、色づいた葉の美しさや、大気汚染・病害虫に強く、手入れしやすいといった特長にあるのかもしれません。
銀杏の匂いを消す方法
残念ながら、銀杏の臭いを即効で消す方法は存在しません。
実を取り出すためには、銀杏の臭い部分である「外皮種」の処理が必要不可欠です。手につくとかぶれたり、服につくと匂いが取れなくなったりするので、このような方法で処理すると良いでしょう。
- ビニール袋に入れて袋の上から揉む。
- ペットボトルに入れて振る。
- 口の広い瓶に入れて振る。
もし、バッグや衣服、まな板などについてしまった場合は、重曹が効果を発揮します。
バッグや衣服の消臭方法
- 全体に重曹を振りかける。(大さじ5杯程度)
- 粉が残ったまま、3時間ほど置く。
- 浸るくらい水を入れて、3時間置く。
まな板の消臭方法
- 重曹と水を3対1の割合で混ぜた重曹ペーストを作る。
- まな板に重曹ペーストをつけて10分ほど置く。
- 流水で良くすすいでから乾かす。
まとめ
強烈な匂いが特徴の銀杏ですが、子孫を残すためのイチョウの知恵だと知れば、少しは我慢(?)できそうです。
ですが、臭くないに越したことはありませんよね。匂いを放たない雄株の街路樹が増えているのはありがたいことです。
もしかすると、近い将来はイチョウ並木の臭いイメージはなくなるかもしれませんね。
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