紅葉狩りの意味や由来・語源は?狩りを使う理由を紹介

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秋になると紅葉狩りに行く人が増えてきますが、なぜ紅葉狩りというのか知っていますか?

景色を見て楽しむことに狩りを使うのは不思議ですよね。

そこで、紅葉狩りの意味や由来・語源をまとめてみました。

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紅葉狩りの意味

kouyou_gari_fufu

紅葉狩りとは、色付いた葉の美しさを味わうことを意味します。

「狩り」という言葉にはいろいろな意味がありますが、紅葉狩りの場合は、狩猟や果物狩りなど「採る(獲る)」とは意味が異なります。

大辞林では、3つの意味があると解説されています。

かり【狩り・狩・猟】

①野生の鳥や獣をとること。
②犯罪者などを捜索し、つかまえること。
③自然の中に分け入って、野草や貝などをとったり、花やもみじを観賞したりすること。

景色を眺めて楽しむということですね。

紅葉狩りの読み方

kouyou

紅葉狩りは「もみじがり」と読みます。

紅葉と書いて「こうよう」と「もみじ」と読みことができますが、ニュアンスが異なります。

こうよう
葉が色づくこと。

もみじ
色付いた葉のこと。

「こうよう」は様子を表すのに対し、「もみじ」は葉そのものを表しています。

紅葉狩りは、葉が色づく様子を楽しむわけではなく、色付いた葉の美しさを楽しむことです。

そのため、「もみじがり」と読みます。

紅葉狩りの由来

紅葉狩りという言葉の由来は2つあります。

鬼女紅葉(きじょもみじ)

一つ目は、長野県の別所温泉に伝わる鬼女(きじょ)の伝説が由来であるという説です。

平安時代の話で、紅葉は主人公の名前です。

鬼女とは、主に若い女性が怨念によって鬼と化したものとされています。老婆の場合は、鬼婆(おにばば)と呼ばれています。
鬼女紅葉の伝説

会津(福島県にある地域)に呉葉(くれは)という美しい女性がおり、京に行ってからは紅葉(もみじ)と名乗っていました。

京に上ると、源経基(みなもとのつねもと)の正妻の目に留まり、正妻の近くで働くようになります。

しばらくして経基の子供を妊娠しましたが、同じ時期に経基の正妻が病気になっていました。病気は紅葉の呪いが原因と言われ、京から鬼無里(きなさ、現・長野県鬼無里地区)に追放されてしまいます。

紅葉は再度京に行こうと軍資金を集めるために村を荒らすようになり、次第に鬼女と呼ばれるようになりました。その噂を聞いた朝廷が平維茂(たいらのこれもち)に紅葉の討伐を命じます。

しかし、紅葉の妖術の前に、一度目の討伐は失敗に終わります。

その後、神剣を授かった維茂が再度討伐に向かい、紅葉は討ち取られました。

鬼女紅葉の伝説は、能や歌舞伎、神楽の演目の一つにもなっています。

狩猟をしなくなった貴族

二つ目は、平安時代の貴族が由来という説です。

もともとは狩猟という意味があった「狩り」ですが、平安時代に狩猟をしない貴族が現れ、草花を眺めることを「狩り」と呼ぶようになりました。

当時、屋内に紅葉は植えられていなかったため、野山に出て眺めなければなりませんでした。そこから次第に「狩り」という言葉が使われるようになり、紅葉狩りと呼ばれるようになったと言われています。

また、「もみじの枝を手で折って眺めていた」とも考えられています。

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紅葉狩りの語源

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昔の書物に紅葉狩りを歌った和歌があり、紅葉(もみじ)のことは「紅葉つ」「黄葉つ(もみつ)」と表記されています。

中でも黄葉(葉が黄色に色付く)を指しているものが多く、紅葉と表記されていることはないようです。

その書物では、狩りという言葉は「観賞する」という意味合いで使われているとされています。

そこから考えると、紅葉狩りは「もみじがり」と読めるということになりますね。

まとめ

狩りといえば狩猟を思い浮かべるので、自然を観賞することを狩るという風には考えないですよね。

昔の人は、なかなか表現力が豊かなのかもしれません。

色鮮やかになった山に目を向けて、秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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