紅葉する樹木の種類は?黄葉や楓との違いと葉が色づく仕組み
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みなさんは、どのような樹木が紅葉するのか知っていますか?
遠目に見ると、全体的に木が色づいているように見えますが、実はいろいろな種類があるんです。
そこで、紅葉する樹木の種類と葉が色づく仕組みについて紹介します。
いつもとは違った視点で紅葉を楽しむことができるようになりますよ。
紅葉する樹木の種類
一般的に、紅葉(こうよう)する樹木は落葉樹のことを言います。落葉樹とは、ある季節に定期的に葉を落とす植物の性質を持つ樹木のことです。
落葉樹には、このような品種があります。
- イロハモミジ
- イチョウ
- オオモミジ
- ケヤキ
- ナナカマド
- ノムラモミジ
- ヤマモミジ
- ユリノキ
ここに挙げたのは一例で、他にもまだまだあるんです。
落葉樹には、ムクロジ科(旧カエデ科)、ウルシ科、ツヅジ科などたくさんの種類があります。その中でも、ムクロジ科の品種は400種類以上(人工的に作った品種を含む)と言われており、世界から見ても種類が豊富と言われています。
紅葉と黄葉の違い
葉の色が変わることを紅葉(こうよう)と呼びますが、色の変わり方で呼び方が変わります。
紅葉(こうよう)
特徴:赤色に変化
代表的な品種:カエデ
黄葉(こうよう、おうよう)
特徴:黄色に変化
代表的な品種:イチョウ
褐葉(かつよう)
特徴:褐色(黒ずんだ茶色)に変化
代表的な品種:ブナ
3つに分けて考えることもできますが、全部まとめて「紅葉(こうよう)」と呼ばれることがほとんどです。
同じ種類の樹木でも、葉の色が赤くなったり黄色くなったりすることがあります。そのため、これらを正確に区別することは難しいと言われています。
ですので、葉の色が変わったら、「紅葉(こうよう)した」と呼んで良いでしょう。
紅葉(モミジ)と楓(カエデ)の違い
紅葉(モミジ)と楓(カエデ)は、同じ意味合いで使われることがあります。
しかし、植物学的には区別されません。
どちらもムクロジ科(旧カエデ科)のカエデ属の植物です。モミジという分類はありません。
ただし、葉の見た目で紅葉(モミジ)と楓(カエデ)を使い分けることができます。
紅葉(モミジ)
葉の切れ込みが深い。
例:イロハモミジ、ヤマモミジ
楓(カエデ)
葉の切れ込みが浅い。
例:トウカエデ、ハウチワカエデ
赤色や黄色に色づく仕組み
夏に青々とした葉を付けていた樹木が秋になると赤色や黄色に色づくのは、葉に含まれる色素が関係しています。赤色か黄色、どちらの色素が含まれているかによって色づきが異なります。
赤色の葉
赤色になる葉は、アントシアンという色素が関係しています。
春から夏にかけては葉に存在せず、寒くなってくると新たに作られます。
木は冬の寒さを乗り越えるために、葉を落として冬支度します。葉に養分が送られないように、葉と枝の間をふさいでしまいます。葉は光合成で糖分を作りますが、葉と枝の間がふさがれているため、葉の中に糖分がたまってしまいます。
ここに太陽の光があたることで、葉の中の糖分が分解され、アントシアンが作られるようになります。アントシアンが作られることによって、葉っぱが赤く見えるようになります。
黄色の葉
黄色になる葉は、カロテノイドという色素が関係しています。
若葉の頃から葉に含まれていますが、春から夏にかけてはクロロフィル(葉緑素)という光を吸収する色素の影響により、目で見て確認することはできません。
クロロフィルは分解と生産を繰り返しますが、秋になると生産が止まり分解だけが行われるようになります。クロロフィルが分解されて少なくなった結果、カロテノイドの色素が見えてきて、葉っぱの色が黄色く見えるようになります。
褐色(黒ずんだ茶色)の葉
褐色になる葉は、赤色に変わる途中の状態です。緑色が赤色に変わっていく途中で、緑色と赤色が混ざって褐色になります。
次第に赤色の方が強くなっていきますが、褐色のまま変わらないこともあります。
紅葉する条件
樹木が紅葉するためには、これらの条件を満たす必要があります。
日中の天気が良い
赤い色素のアントシアンは、光合成して作られる糖分が関係しています。太陽の光が少ないと、光合成で作られる糖分の量が不足してしまいます。
昼夜の寒暖の差が激しい
夜の気温が高いと、葉の中の糖分を使って活動してしまいます。糖分が少ないと、赤い色素のアントシアンが作られません。最低気温が8℃以下になると、紅葉が始まると言われています。
適度に湿気がある
乾燥しすぎると枯れてしまいます。
※乾燥していた方が良いという意見もあります。
まとめ
遠目に見ると気付かなかったのですが、紅葉する木にはいろいろな種類があったんですね。間近で一本ずつ見てみると、葉の形を見て違いが分かるかもしれません。
また、紅葉する仕組みや条件が分かると、今年の紅葉はきれいどうか、少しは分かるようになるかもしれませんね。
今年の紅葉見物の際に、ぜひお役立て下さい。