幼稚園と保育園の違いは?費用や面接・教育の方法を比較

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子どもを幼稚園に通わせるべきか、保育園に通わせるべきか、どっちが良いか迷っていませんか?

「子どもには良くしてやりたい」という思いは、多くの親たちの願いです。小学校就学前に子どもが集団生活を送れる施設に通わせることは、義務ではありませんが、今や日本では当たり前となっています。

そこで、幼稚園と保育園の違いについて、料金や入園前の面接・教育の方法をまとめてみました。

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幼稚園と保育園の違い

幼稚園と保育園は、どちらも小学校入学前に子どもが通うところですが、次のような違いがあります。

幼稚園 保育園(保育所)
目的 教育

心身の発達の助長する
保育

保護者の委託で保育に欠ける乳幼児を保育する
基本方針 幼児期の特性に沿った環境の中での教育を行う 園児にふさわしい福祉を行う
管轄省庁 文部科学省 厚生労働省
根拠法 学校教育法 児童福祉法
施設名称 学校 児童福祉施設
特徴 保護者が仕事をしていなくても入園できる

夏休みや冬休みがある
保護者が仕事をしている場合に入園できる

早朝保育、延長保育、土曜保育、日曜保育などがある
保育対象 満3歳~満6歳 0歳~満6歳
保育時間 標準は4時間以上 原則8時間以上
延長で12時間
保育基準 幼稚園教育要領 保育所保育指針
保育者の資格 幼稚園教諭 保育士
先生の配置基準 原則幼児35人以下に対し教員1人以上 年齢別の規定あり※
料金 公立:市町村が決定
私立:園が決定
認 可:市町村長が決定
認可外:園が決定
4月入園を希望する場合の申込受付の時期 9月~11月が多い 12月~1月が多い
給食 任意(お弁当持参の場合あり) あり(義務)
年間の保育日数 39週以上 規定なし

※保育園の先生の配置基準

保育児年齢 保育者1人に対する保育児数
1歳未満 3人
1歳~3歳未満 6人
3歳~4歳未満 20人
4歳以上 30人

幼稚園は教育施設、保育園は児童福祉施設(保護者の代わりに預かる)です。そのため、目的や管轄省庁、保育対象、必要になる資格が異なります。

子どもを預かる施設の環境の良し悪しは、幼稚園か保育園かで決まるわけではありません。目的や内容に違いがあっても、子どもの健やかな心身の発達のための工夫をしていることはどちらも同じです。

保育園には、認可と無認可があります。無認可保育園の特徴をまとめると、このようになります。

無認可保育園

  • 児童福祉法に基づく認可を受けていない託児施設
  • 保護者が直接施設に申し込む
  • 保育園または保育所という名称の使用に関する法的な制約がないため、認可を得ていない託児施設も「保育園」「保育所」と名乗ることができる

無認可だから悪いというわけではありません。認可保育園に近い環境のところや、アットホームな環境が人気のところもあります。幼稚園は学校と同じような扱いのため、認可・無認可という分け方は原則ありません。ただし、便宜的に無認可幼稚園と呼ばれることもあります。

近年では、幼稚園と保育園の両方の機能を持った施設が注目を浴びています。そのような施設は認定こども園と呼ばれています。認定こども園の特徴をまとめると、このようになります。

認定こども園

  • 内閣府が所管(厚生労働省と文部科学省ともに関わってる)
  • 幼稚園と保育園の機能を持ち合わせた施設(2006年10月より開始)
  • 教育と保育を一体的に行う
  • 保護者の就労状況に関わらず入園できる
  • 幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4種類があり、それぞれに特色が違う
  • 保護者が直接施設に入園の申し込みをする
  • 申し込みの季節が早い(6月~9月に説明会、11月初旬に願書提出の園が多い)

教育・保育のニーズの多様化に伴い、総合的に子育てを支援する施設として誕生しました。内閣府の調査によると、認定こども園の数は年々増加しています。

幼稚園と保育園の費用

幼稚園と保育園の費用は、それぞれ一律ではありません。

  • 私立か公立か
  • 送迎のバスを利用するのかしないのか

など、様々な要因によって変わります。費用を単純に比較することはできないため、それぞれの平均額で考えてみましょう。

幼稚園の費用

幼稚園の費用については、文部科学省が調査しています。

子供の学習費調査という名目で、全国から一部の幼稚園を抽出、子どもの教育に関わる費用を1年おきに調査し、その結果を公表しています。調査結果は、子どもの教育費に関して国の方針を定めるための基礎資料を得るために使われています。

こちらに示す内容は、文部科学省の平成26年度における年間学習費の調査結果(幼稚園のみ抜粋)になります。

(円)
区分 幼稚園
公立 私立
学習費総額 222,264 498,008
 公私比率 1 2.2
 うち学校教育費 119,175 319,619
  構成費(%) 53.6 64.2
  公私比率 1 2.7
 うち学校給食費 19,382 36,836
  構成費(%) 8.7 7.4
  公私比率 1 1.9
 うち学校外活動費 83,707 141,553
  構成費(%) 37.7 28.4
  公私比率 1 1.7

引用元:文部科学省「子供の学習費調査(平成26年度)」

学習費の総額が、私立が公立の約2.2倍という結果になっています。

保育園の費用

保育園の費用については、厚生労働省が調査しています。

地域児童福祉事業等調査という名目で、「市町村」「認可外保育施設利用世帯」「認可保育所利用世帯及び認可外保育施設」を対象に、保育を中心とした児童福祉事業の取り組み状況をそれぞれ3年周期で調査、その結果を公表しています。調査結果は、児童福祉の施策を推進するための基礎資料を得るために使われています。

こちらに示す内容は、厚生労働省の平成24年度における月額保育料の調査結果になります。

総数 児童が1人の世帯 児童が2人の世帯 児童が3人の世帯
総数 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
 1万円未満 23.5% 20.9% 28.2% 65.4%
 1万円以上2万円未満 23.6% 19.1% 37.2% 32.9%
 2万円以上3万円未満 31.9% 33.5% 29.5% 1.4%
 3万円以上4万円未満 12.4% 15.3% 4.2% 0.0%
 4万円以上5万円未満 5.6% 7.3% 0.8% 0.4%
 5万円以上6万円未満 2.3% 3.1% 0.1% 0.0%
 6万円以上7万円未満 0.4% 0.6% 0.0% 0.0%
 7万円以上 0.2% 0.2% 0.0% 0.0%
1世帯における児童1人あたりの保育料(平均値) 20,491円 22,381円 15,606円 7,900円

引用元:厚生労働省「地域児童福祉事業等調査(平成24年度)」

1人あたりの保育料が、月額3万円未満までの保育園を選ぶ傾向にあることが分かります。3万円以上になると、保育料の負担が増加するため、入園させたいと思う親がガクッと減ります。

幼稚園と保育園の費用を比較

それぞれの費用を比較すると、このようになります。

区分 金額
幼稚園 公立 222,264円
私立 498,008円
保育園※ 245,892円

※20;491円(月額保育料の平均)× 12ヶ月で計算

公立幼稚園と保育園では、公立幼稚園の方が2万円ほど安いです。私立幼稚園になると、公立幼稚園と保育園のおよそ2倍になります。あくまでも平均値のため、全ての地域・世帯に該当するわけではありませんが、ある程度の目安にはなるでしょう。

幼稚園と保育園の面接

幼稚園と保育園のどちらも園によって面接の内容は異なりますが、基本的なことをまとめると、このようになります。

幼稚園の面接

※テストや特別な受験対策を必要としないところが対象

子どもへの質問

  • 名前と年齢
  • 今日は誰と、どうやって来たか
  • 好きな遊び
  • トイレは自分で出来るか
  • お箸は使えるか
  • お着替えはできるか
  • 朝のお支度は(歯みがき・顔洗い)は自分でできるか
  • 絵の描いてあるカードを出して、動物の名前、果物の名前、色の名前などの質問
  • おもちゃを使って先生の真似っこをするゲームをやる

親への質問

  • 当園を選んだ動機
  • 家族構成
  • 園の特色の説明
  • 子どもの良いところ、困っているところ
  • 子どものアレルギーの有無
  • 子どもの発達の様子(一人でトイレの所作ができるかなど)
  • 睡眠や食事の様子
  • 父親の勤務先
  • 園に入ったら園のやり方に理解を示すようにしてほしいというお願いをされた
  • 入園に当たって心配なことや質問はあるか

服装(公立の場合)

  • 普段着
  • スカートやきれい目な服装
  • スーツ以外
  • 派手になりすぎ無ければ平服で十分
  • ワンピース
  • ブラウス、スカート、カーディガン
  • 子どもは普段着

体験者の意見(公立の場合)

  • スーツのママはいませんでした。
  • カジュアル過ぎない方がいいと思う。
  • 堅苦しくならない程度の格好がおすすめ。
  • フォーマルスーツの子どもはいなかった。
  • 子どもの服は、お下がりや貰い物でこぎれいな服を選んで着せて行った。
  • 子どもの服は、大きな汚れや穴さえ開いていなければどんな服でも大丈夫だと思う。

服装(私立の場合)

  • 父母ともにスーツ
  • 母は、グレーのスカートスーツ、カットソー、黒のパンプス
  • 母は、スカートに落ち着いた色のカーディガンを羽織る
  • 女の子は、ワンピース、スカートに襟のついたブラウス
  • 男の子は、ポロシャツ、襟付きシャツ、半ズボン

体験者の意見(私立の場合)

  • 面接要項に「平服」とあっても、TPOをわきまえた格好がベスト。
  • 常識的な服装を選んでいくべき。
  • おしゃれとか個性的格好ではなく、きちんとして見える服装。
  • スーツが無難。
  • ブランド志向が強いとかえって悪印象なのでは?

幼稚園の面接では、子どもと親の両方に対して質問があります。子どもがどのくらいできるか問われることが多いため、日常生活の中で、子どもが自分でできることを増やしていくと良いでしょう。

保育園の面接

質問内容

  • 家族構成
  • 就労状況あるいは就労予定(就労先、就労時間、就労日数など)
  • 子どものアレルギーの有無
  • 子どもの健康状態・発達状態
  • 当園を選んだ動機
  • 預けるにあたって保育者が注意することはあるか
  • 嫌いな食べ物
  • お家での呼び名
  • 起床・就寝時間
  • 兄弟の有無
  • 入園にあたって心配なことや質問はあるか

服装(公立の場合)

  • 普段着
  • ジーンズにトップス
  • 会社の制服
  • 作業着のまま
  • 子供も普段着

服装(私立の場合)

  • 普段着
  • スーツまでは行かなくとも多少整えた服装

体験者の意見

  • 園長先生や主任と向かい合ってお話をする場合もあるので、それなりに整えていった方がいいと思う。
  • 短すぎるスカートやショートパンツなどの足出しファッションは控えるべき。
  • 季節感のある服装ていどでいいと思う
  • 園風によってはスーツで言った方がいい。
  • 書類を提出する際に、基本的な質疑応答をする程度でした。
  • 子どもも普段と変わらない服装で行きました。
  • 普段よりはきれいな格好にした。
  • 清潔感を大切に。
  • 事前に未就園児の園開放日に参加して、先生に直接聞いてみるのが一番だと思う。

保育園の面接では、日常生活と同じように子どもと接するにはどうしたら良いかという目線の質問が多いです。

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幼稚園と保育園のどちらを選ぶべきか

幼稚園と保育園のどちらが良いというのはありません。

幼稚園は教育、保育園は保育が目的ではありますが、どちらも子どもが健やかに成長するように工夫されています。幼稚園か保育園かという視点ではなく、どの園が子どもに合っているかという視点で考えると良いでしょう。

園によって教育方針は異なります。「どのような環境か」「どのようなことをしているのか」など、事前のリサーチが重要です。子どもが楽しく過ごすことができる場所かどうか、しっかりイメージを持てるようにしておくことが望ましいです。

まとめ

それぞれの特徴をまとめると、このようになります。

◯幼稚園

  • 教育が目的
  • 共働きではなくても入園できる
  • 4時間ほど預かる
  • 基本的にはお弁当
  • 年間の平均費用は、公立幼稚園が約23万円、私立幼稚園が約49万円
  • 面接では、やや服装に気を配る傾向がある

◯保育園

  • 保育が目的
  • 共働き(もしくは保育できない事情がある)世帯が入園できる
  • 保育園は8時間以上預かるところがある
  • 給食が出る
  • 年間の平均費用は約25万円
  • 面接は親子ともラフな服装が多い

現在、幼稚園や保育園では、未就園児とその保護者を対象にした取り組みを行っているところがあります。園内を見学したり、子どもを遊びに連れて行くことができる日が設けられたりしています。

入園前に園の雰囲気を知ったり、先生と親しくなったりすることができる良い機会です。積極的に活用していきましょう。

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Posted by 管理者