【芥川賞】石井遊佳『百年泥』のあらすじと発売日まとめ

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2018年1月16日に芥川賞の受賞作が発表され、石井遊佳さんの『百年泥』が選ばれました。

『百年泥』が芥川賞を受賞したということで、買おうと思った時には品薄になっている可能性もありますよね。

そこで本記事では、芥川賞受賞作の「百年泥」のあらすじと発売日についてまとめていきます!

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芥川賞『百年泥』のあらすじ

まず、『百年泥』の読み方ですが、そのまま「ひゃくねんどろ」と読みます。

というわけで、『百年泥』のあらすじに入っていきましょう。

新潮社が公開している『百年泥』のあらすじがこちらになります。

チェンナイ生活三か月半にして、百年に一度の洪水に遭った私は果報者といえるのかもしれない。
 前日は一日中豪雨だった。午後には授業を早めに終了して学生を帰らせ、翌朝窓を開けたらアパートの周囲はコーヒー色の川になっている。
 そのとき携帯電話が鳴り、出ると受け持ちクラスのアーナンダだったが、
「こうずいですから、きょうじゅぎょうはやすみます」
 茶色の水をみつめながら私は言い、
「……はい……せんせ……はい……」
 とぎれとぎれの声がどうにか聞き取れた。伝達事項があるさいなど、面倒見のいい彼がたいていクラスの窓口になってくれていて、今日も気を利かして電話をよこしたのだ。電話を切って向かいの家の玄関に目を移す。門扉の上部分が、とつぜん水面から生え出したように見えるその状況から推して水の高さは一メートルを越えている。私の部屋がアパートの五階だったことをあまたの神仏に感謝しなければならない。
 きのう、教室の窓の外から聞こえる雨音のあまりの激しさに気づいて教科書から顔をあげ、
「あしたはこうずいかもしれませんね」
 笑いながらホワイトボードに「こうずい flood」と書いたのが遠い昔のようだ。茶褐色の水をへだてた家の二階の窓から家族五人の顔がのぞく。右方向から頭の上に大荷物をのせた夫婦らしい男女が、たっぷり胸のあたりまである泥水の中をゆうゆうと歩いてくる。
 それを目で追いながらパソコンをひらいて地元テレビ局のデジタルニュースを見ると、
〈チェンナイで百年に一度の洪水! アダイヤール川氾濫、市内ほぼ全域浸水か〉
 との見出しが躍り、記事を読みかけたところでふと、さっきの電話で洪水の間それぞれが家で自習すべき課題を言いそびれたことを思いだし、携帯に飛びつきリダイヤルしたが耳にしたのは
〈No connection〉の音声のリピートのみだった。再度パソコンをひらくがすでに画面いっぱい〈このページは表示できません〉のメッセージ、けっきょくこれを最後に電話やネットをふくめすべての通信は断たれ、前夜以来の停電につづいて水道の水も止まった。

引用元:新潮社

『百年泥』の舞台となっているのはインド・チェンナイ。

元夫からの借金を返済するためにチェンナイに移り住み、そこで日本語教師をすることになった女性が主人公です。

チェンナイに移り住んだある日、現地で百年に一度の大洪水に見舞われ、堆積した泥から現れた品々にまつわる出来事を追体験するという話です。

この話は、著者・石井遊佳さんの実体験が盛り込まれているとのこと。

石井遊佳さん自身もチェンナイで日本語教師をしており、『百年泥』の内容はその時に体験した大洪水がモデルになっています。

現地で大洪水を経験し、石井遊佳さんはいつか小説に書きたいと思ったそうです。

リアリティ溢れる作品になったのも、百年に一度の大洪水を体験した石井遊佳さんだからこそではないでしょうか。

芥川賞『百年泥』の発売日

芥川賞を受賞した『百年泥』の発売日ですが、

2018年1月24日

となっています。

紀伊國屋書店(一部店舗)では予約も受け付けているようですが、買おうとした時にはすでに品切れ状態になっている可能性も。

『百年泥』を手に入れたい方は、Amazonで今のうちに予約しておきましょう。

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ネット上の反応

芥川賞を受賞した『百年泥』について、ネット上では肯定的な意見もありましたが、受賞は意外だったという意見も。

まとめ

石井遊佳さんの『百年泥』が芥川賞を受賞したということで、書店では品切れ状態になりそうな予感がします。

『百年泥』の購入を考えているのであれば、早めに予約しておきましょう!

百年泥 第158回芥川賞受賞

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Posted by 管理者