いぼ痔の種類と症状の見分け方!痛みやかゆみ・出血があるか紹介
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お尻の痛みがひどくて座るのも立つのも辛い、かゆみが治まらず辛い・・・
もしかしたらそれは、いぼ痔かもしれません。
日常生活に支障をきたすほど、いぼ痔は辛いですよね。
そこで、いぼ痔の症状がどうのようなものかまとめてみました。
いぼ痔の症状
いぼ痔とは、肛門付近の血行が悪くなり、いぼのような腫れができる病気のことです。医学用語では「痔核(じかく)」と呼ばれています。痔の中では、男女ともにかかる人の数が最も多いと言われています。
特に、妊娠中や産後の女性がなりやすいとされています。お腹の子供が大きくなるにつれて子宮も大きくなり、直腸(肛門直前の腸)を圧迫して血行が悪くなります。血行が悪くなることで、血管の一部がうっ血していぼのように腫れてしまいます。
いぼ痔は、いぼができる場所によって内痔核(ないじかく)と外痔核(がいじかく)の2種類に分かれます。それぞれで症状が異なります。
内痔核(ないじかく)
【特徴】
内痔核は、いぼが肛門の内側にできる痔のことを言います。痛みがないため気付きにくく、出血したり脱肛(だっこう)したりして初めて気付くことが多いです。
※脱肛とは、いぼが肛門の外に出ること。
【症状】
- 排便時に出血し、お尻を拭いた時にトイレットペーパーに血が付く。
- 便の外に血が付いている。
- 排便してもすっきりしない。
- 肛門に何かがぶら下がっているような違和感がある。
内痔核は、症状の進行具合によって4つの段階(Ⅰ度〜Ⅳ度)に分けられます。病院に行くのが恥ずかしいからと言っていぼ痔を放置すると、脱肛を起こす可能性が高くなります。
分類 | 脱肛 | 症状 |
Ⅰ度 | × | 排便時に出血するが、痛みを感じにくい。トイレットペーパーに血が付いて初めて気が付くレベル。排便が終われば出血は止まる。 |
Ⅱ度 | △ | 排便時にいぼが肛門の外に出てくるが、自然に内側に戻る。 |
Ⅲ度 | ◯ | 排便時にいぼが肛門の外に出てくるが、指で押すと内側に戻る。運動したり、重いものを持ったり、しゃがんだりしたときも、いぼが肛門の外に出ることがある。 |
Ⅳ度 | ◎ | 常にいぼが肛門の外に出ており、指で押しても内側に戻らない。いぼが複数出てくることもある。また、粘液や便が肛門付近に付着し、肛門付近の皮膚が炎症を起こしてかゆみが出ることがある。洗いすぎると皮膚に傷が付いて、かゆみの原因になる。 |
外痔核(がいじかく)
【特徴】
外痔核は、いぼが肛門の外側にできる痔のことを言います。いぼが外側にあるため、指で触ると腫れていることが分かります。
いぼの中に血の塊ができると、いぼが大きくなって激しく痛みます。血の塊が原因で大きく腫れた状態を、血栓性外痔核(けっせんせいがいじかく)と言います。
【症状】
- 痛みはあるが、出血は少ない。
- 排便していなくても、出血したり痛み出したりする。
いぼ痔に似た症状の病気
腫れたり出血したりする症状は、一見するといぼ痔のように思いがちです。しかし、そのような症状が出た時に、必ずしもいぼ痔であるとは限りません。いぼ痔に似た症状の病気があるため、自分で判断せずに、病院で検査するようにしましょう。
大腸がん
【特徴】
いぼ痔(痔全般)に最も似ている病気で、40〜60代の男性に多いです。
【症状】
- 便に血が混ざる。
- 血の色が黒ずんでいる。
大腸ポリープ
【特徴】
大腸にできるいぼのようなもので、放置して大きくなるとがんになる可能性があります。
【症状】
- 自覚症状がない。
- ポリープが大きくなると出血することがある。
- 便が細い。
潰瘍(かいよう)性大腸炎
【特徴】
大腸の粘膜が炎症を起こし、ただれができる原因不明の病気です。完治させることができないため、厚生労働省により指定難病 (2016年時点)に定められています。
【症状】
- 便に血が混ざる。
- 便が出そうで出ない。
- 下痢をする。
- 熱が出る。
- 腹痛が生じる。
クローン病
【特徴】
主に大腸や小腸が炎症あるいは潰瘍(粘膜や皮膚の表面が崩れてできた傷)を引き起こす原因不明の病気です。
【症状】
- 下痢をする。
- 熱が出る。
- 腹痛が生じる。
- 肛門が腫れる。
- 肛門周辺に痛みやかゆみが生じる。
直腸脱(ちょくちょうだつ)
【特徴】
肛門直前にある腸が、肛門の外に出てしまう病気です。初期段階では、内痔核と見分けがつかないとされています。高齢者が発症しやすい傾向にあります。
【症状】
- 便が出にくい。
- 排便してもすっきりしない。
- 出血する。
- 肛門周辺に痛みやかゆみが生じる。
肛門瘙痒症(こうもんそうようしょう)
【特徴】
肛門周辺にかゆみが生じる病気です。掻いたりこすったりすると、肛門周辺の皮膚が炎症を起こします。
【症状】
- かゆみが生じる。
- (自分で掻いたことにより)出血する。
- (自分で掻いたことにより)痛みを生じる。
尖圭(せんけい)コンジローム
【特徴】
肛門周辺にいぼができる病気です。最初にいぼができてから、短期間でいぼが増えていきます。症状が出ないまま、自然治癒することもあります。
【症状】
- 次々にいぼができる。
- 自覚症状がない。
- 痛みがない。
- かゆみがない。
特発性肛門痛
【特徴】
痔でないにもかかわらず、肛門の奥に原因不明の痛みが生じる病気です。睡眠中に発症することが多く、しばらくすると自然に痛みがなくなります。根本的な治療方法がない病気とされています。
【症状】
- 睡眠中に突然キューっと締め付けられるような痛みが生じる。
- 比較的痛みが強い。
まとめ
いぼ痔の症状をまとめると、このようになります。
- 肛門周辺にいぼのような腫れができる。
- 肛門の内側にいぼがある場合は内痔核(ないじかく)という。
- 排便時に出血し、お尻を拭いた時にトイレットペーパーに血が付く。
- 便の外に血が付いている。
- 排便してもすっきりしない。
- 肛門に何かがぶら下がっているような違和感がある。
- 肛門の外側にいぼがある場合は外痔核(がいじかく)という。
- 痛みはあるが、出血は少ない。
- 排便していなくても、出血したり痛み出したりする。
いぼ痔であることは周りに相談しにくいですし、病院に行くのも恥ずかしいかもしれません。しかし、放置していると悪化する可能性があり、完治するまでに時間がかかる場合もあります。
また、いぼ痔に似た症状の病気である可能性もないとは言えません。
日常生活に支障をきたす厄介な病気なので、いぼ痔の疑いがある場合は、早めに診察してもらいましょう。