生かすと活かすの違いは?正しい使い分けとそれぞれの意味を紹介
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生かす と 活かす
例えば履歴書に「経験をいかす」と書くとき、どちらを使えば良いのか迷いませんか?
意味が似ているような気はするけれど、どのように使い分けたら良いか分からない人は多いものです。
そこで、生かすと活かすの意味や違いと正しい使い分けを紹介します。
生かすと活かすの意味と違い
大辞林によると、
いかす【生かす・活かす】
- 命を保たせる。生きていさせる。⇔殺す「-・すも殺すもこちら次第」
- 能力・性能などを十分に発揮させる。⇔殺す「才能をー・す」「経験をー・す」
- 活用する。「余白をー・す」
- 印刷物の校正で、一度消した字句を復活させる。
- 生き返らせる。(日葡)
と解説されています。
区分けはされておらず、意味はどちらも同じです。
では、どのように使い分けたら良いのでしょうか?
生かすと活かすの使い分け
それぞれを使い分ける場合、
生かす
命に関わること(消極的なニュアンス)
活かす
能力に関わること(積極的なニュアンス)
とし、熟語もセットで覚えるとイメージしやすくなります。
生かす
【大辞林の意味】
命を保たせる。生きていさせる。
【熟語の例】
人生、生命、生物、発生、生鮮
【例文】
- 釣った魚を生かす。
- 買ってきた花を生かす。
- 生かすも殺すもあなた次第である。
- 傷ついた鳥を手当てして生かす。
- 生理食塩水中で細胞を数週間生かす。
「生かす」は常用漢字です。常用漢字とは、公用文書や新聞などで使用する漢字の目安を示すものです。公的な文書や新聞で「いかす」を表現する場合は、「生かす」が使われます。
どちらを使えば良いか迷ったときは、「生かす」を使うようにしましょう。そうすれば、余計な心配をしなくて済みます。
活かす
【大辞林の意味】
能力・性能などを十分に発揮させる。
活用する。
【熟語の例】
活気、活動、活発、活躍、活用
【例文】
- これまでの経験を活かす。
- 料理の腕を活かす。
- 素材の味を活かした味付けにする。
- それぞれの長所を活かす。
- セミナーで得たことを活かす。
- 移動時間を活かして勉強する。
- アイデアをビジネスに活かす。
- 専門知識を活かす。
「活かす」は「活用する」に置き換えることができます。冒頭で挙げた「経験をいかす」は、「経験を活用する」と置き換えることができます。また、「活かす」は積極的なニュアンスを含んでいるため、「経験を活かす」とした方が印象が良いでしょう。
それぞれ使い分けると意味は伝わりやすくなりますが、常用漢字のことを考えれば「生かす」が正しい表記になります。公的な文書などでは「活かす」とは書かず、「いかす」や「活用する」に置き換えられます。
履歴書やエントリーシートには「生かす」と書くのが正しいですが、「活かす」と書いても面接官に指摘されることは少ないでしょう。それだけで判断されるのはどうかと思いますし、そもそも、面接官が正しい使い分けを知っているとは限りません。
いずれにしても、「活かす」を使っても間違いではありません。
まとめ
以上、生かすと活かすの意味や違いと正しい使い分けでした。
それぞれの違いをまとめると、このようになります。
- 命に関わること。
- 消極的なニュアンスを含む。
- 常用漢字であるため、公的な文書などで使われる。
- どのような場面でも対応できる。
活かす
- 能力に関わること。
- 積極的なニュアンスを含む。
- 「活用する」に置き換えることができる。
- 常用漢字ではないため、公的な文書などは「いかす」「活用する」に置き換えられる。
迷ったときは、生かすを使えば間違いありません。