派遣社員の残業の断り方!サービス残業の強制は違法?

断り方

「派遣社員は残業しなくても良い」というイメージを持っていませんか?

仕事が忙しくなると残業が必要になることもありますが、残業は正社員だけがするものと考えている人もいると思います。

実際のところは、派遣社員に残業が発生する場合と発生しない場合があるようです。残業が発生しない場合で派遣社員に残業を強制する企業があれば、それは違法かもしれません。サービス残業を避けるためには、規定を理解しておいた方が良いでしょう。

そこで本記事では、派遣社員の残業の断り方と、サービス残業の強制が違法になるのかまとめてみました。

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派遣社員は残業を断れる?

派遣社員は、派遣先との契約内容によって残業の有無が変わります。

派遣社員が派遣先で勤務するまでの流れ

1.人材派遣会社への登録
人材派遣会社に登録して、会社の社員になります。

2.派遣社員を派遣する
人材派遣会社は、各企業からの依頼に基づき、ニーズに合った派遣社員(自社の社員)を派遣します。

3.労働者派遣契約を結ぶ
人材派遣会社と派遣先企業の間で、労働者派遣契約が結ばれます。ここで、派遣社員の労働、就業時間(時間外労働含む)、派遣期間などに関する取り決めが行われます。契約書に、「残業一切なし」「残業は一日最大◯時間、月に×時間」などの内容が明記されています。

4.派遣先企業で勤務開始
労働者派遣契約の内容に同意したら、派遣先企業で勤務開始です。派遣社員は、勤務開始前に労働者派遣契約の内容を知ることができます。

人材派遣会社と派遣先企業との間で労働者派遣契約を結ぶ時に、派遣社員の残業の有無が決まります。

「残業なし」の契約であれば、残業を断ることができます。契約上、派遣社員に残業を強制することは違法になります。

「残業あり」の契約であれば、残業を断ることはできません。契約上、派遣社員に残業を強制することは違法ではありません。

派遣の業務形態

派遣の業務形態は、以下のような形式で行われます。

  • 雇用契約は、派遣元(人材派遣会社)と結ぶ
  • 業務指示は、派遣先から受ける

派遣社員と派遣元(人材派遣会社)との間では、労働時間や残業、休日などの契約内容(雇用契約)について取り決められます。

一方、派遣社員と派遣先との間には雇用関係がありません。派遣先は、契約内容について派遣社員に強制したり、口を出すことができないというわけです。契約内容に口出しするような行為は違法であるとみなされます。

しかし、派遣先は派遣社員に業務指示を出す権限を持っています。実際に仕事をする場面においては、派遣社員は派遣先の指示に従って働かなければなりません。

ではここで、派遣先の上司から「(なかば強制的に)今日残業して」と言われた時の断り方について考えてみましょう。

残業なしの契約の場合

「残業なし」の契約の場合、派遣社員は残業を断る権利があります。

「断りにくいし、まぁいいか」と引き受けてしまうと、余分に働いた分はサービス残業になってしまうので注意しましょう。

断り方には少し工夫が必要です。断る際は、誠実な態度とソフトな笑顔が大事ですね。顔がこわばっていたり言い方がきつかったりすると、険悪な雰囲気が漂います。断り方ひとつで職場の空気が悪くなることもあるので、断り方にも注意すると良いですね。

残業ありの契約の場合

「残業あり」の契約の場合、派遣社員は契約を盾に残業を断ることができません。

ただし、労働者派遣契約を結ぶ時に残業時間について取り決めが行われているはずなので、それを超える残業を指示された場合は断ることができます。取り決め時間を超える残業を強制することは違法なので、断っても問題はありません。

この場合も、取り決めの時間以上に働いてしまうと、サービス残業になってしまうので注意しましょう。

サービス残業の強制は違法?

「残業なし」の契約の場合、派遣社員にサービス残業を強制するのは違法です。

企業が派遣元に派遣を依頼する際、派遣社員に残業してもらいたいのであれば「36協定」を締結しなければなりません。

「36協定」とは、使用者が労働者に労働基準法で定められた労働時間を超えて労働させたい(残業させたい)時に締結しなければならない協定のことです。労働基準法第36条に記載されているので、その条数をとって「36協定」と呼ばれています。

派遣元と派遣先との間で「36協定」が締結されていなければ、派遣先は派遣社員に残業をさせることができません。「36協定」が締結されていないのに、派遣先がサービス残業を強制するのは違法となります。

また、「36協定」が締結されていない状態で残業した場合、残業代は支払われないので注意が必要です。サービス残業を強制されて嫌な思いをしたくないのであれば、「残業あり」の契約を引き受けるか、残業を断った方が良いでしょう。

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派遣社員の残業の断り方

派遣社員の残業の断り方は、「残業なし」と「残業あり」の契約で変わります。

残業なしの契約の場合

「残業なし」の契約の場合は、「36協定」を理由にした断り方が良いですね。

「36協定」を締結せずに残業させることは違法となるため、それを理由に断ることができます。揉めるようであれば、派遣元の担当者に連絡して対応してもらいましょう。

派遣元の担当者に連絡する時は、「現在の状況」と「契約内容」との相違点を伝えるとスムーズに話が進みます。

残業ありの契約の場合

「残業あり」の契約の場合は、「派遣社員だから」ということを前面に押し出した断り方は望ましくないですね。周囲の反感を買ってしまう可能性があります。周りで働いている正社員の中には、派遣社員をあまり良く思っていない人もいるようです…

波風立てないように、以下のような断り方で断ってみましょう。

体調不良

体調不良を理由にした断り方は、よく使われる方法ですね。

  • 朝から頭痛がひどい
  • 子供が風邪をひいている
  • 生理痛で体調が悪い(女性限定)

ただ、子供を理由に早く帰ることを良く思わない人もいるようです。自分の体調不良を理由にした方が断りやすいでしょう。

通院

歯医者、皮膚科などの通院を理由にした断り方もあります。

  • すでに予約していて変更できない
  • その日以外は空いてなかった

予約している場合は、事前に「◯月×日は通院のため残業できません」と上司に伝えておいた方が確実でしょう。

子供の学校のPTA会合

学校のPTA会合は開始時間が決まっているので、残業の断り方としては使いやすいです。

自分しか行く人がいないことを伝えておけば、了承してもらいやすいと思いますよ。

ただし、毎回この理由で残業を断ることは難しいですね。

PTA会合は頻繁に行われるわけではないでしょうし、子供関係の行事を理由に早く帰ることを良く思わない人もいます。

多用しないように気を付けましょう。

地域の自治会の会合

自治体の会合も開始時間が決まっているので、残業の断り方としては使いやすいですね。

PTA会合と同様、自分しか行く人がいないことを伝えておけば、了承してもらいやすいと思いますよ。

ただし、会合はたまにしかないと思いますので、多用しないように気を付けましょう。

習い事

「習い事がある」というのも、使いやすい断り方の一つです。

  • 毎週◯曜日は××教室に通っている
  • 予約を取るのが難しいためキャンセルできない

事前に伝えておくと、残業を頼まれにくくなるでしょう。

さらに、「◯曜日なら残業できるので、早めに仕事を回してください」などとお願いしておけば、断ったとしてもマイナスに思われることはないと思いますよ。

まとめ

派遣社員が残業を断りやすいかどうかは、契約内容によって変わります。残業したくないのであれば、派遣先との契約時に契約内容をしっかり確認しておいた方が良いですね。業務を開始してから揉めると面倒なので。

「残業なし」の契約の方が、残業を依頼された時に断りやすいでしょう。契約上は断っても問題ないわけですし、むしろ残業を強制することが違法になります。(仕事が終わっていることが前提ですが)

「残業あり」の契約だとしても、断り方次第では、断っても問題にはならないと思いますよ。断る時は、残業できない理由を相手が納得できるように伝えると良いですね。もちろん、残業できないことは事前に伝えておきたいところです。

残業の断り方には気を使うと思いますが、残業できない時ははっきりと伝えるようにしましょう。

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Posted by 管理者